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March 14, 2005

焦土作戦とニッポン放送

ニッポン放送 <4660> は14日、子会社で映像・音楽事業を行うポニーキャニオンの株式について、フジテレビ <4676> などフジサンケイグループ企業への売却を検討していることを明らかにした。同放送をめぐっては、フジテレビとライブドア <4753> が激しい争奪戦を続けている。ニッポン放送側は、ライブドアの傘下入りを余儀なくされた場合に備え、重要な資産を売却しておく構えとみられる。
(出典:Yahoo!ニュース(時事通信) - 3月14日20時2分更新)
ニッポン放送<4660>が虎の子の資産であるポニーキャニオンを売却しようとしている。だが昨日の日経新聞に気になる記事があった。
ライブドアが十二日、ニッポン放送の全役員あてに、同放送が自社の重要視さんを他社へ売却せず保有し続けるよう求める文書を同日、発送したことが明らかになった。
(出典:日本経済新聞(3月13日7面))
つまり、ニッポン放送はこのライブドア<4753>の要望を無視したどころか、それに背いたのだ。今回のこの騒動を受けて「焦土作戦」と言う言葉が飛び交っている。ニッポン放送の焦土作戦に関しては仮処分の決定が出る前は「企業価値の棄損」の観点から行われないのではないかという憶測もあった。しかし仮処分の決定が出た途端、焦土作戦が行われそうになっている。ここで焦土作戦と用語の意味を確認しておきたい。
焦土作戦
焦土作戦(Scorched-earth policy)もジョーンズタウン防衛作戦と同義。Scorchとは国土を焦土化するという意味である。
ジョーンズタウン防衛作戦
ジョーンズタウン防衛作戦(Jonestown Defense)とは、ターゲットになった企業にとってあたかも自殺行為に映るような過激な企業買収防衛策のことをいう。その例として、ドル箱(Crown Jewels)事業を売却したり、突如多額の負債を負うことなどがあげられる。なお、この名称は、1980年代初めガイアナのジョーンズタウンで発生した集団自殺事件に由来する。
(出典:「敵対的買収のビジネス用語」)
焦土作戦とはクラウンジュエルを売却したりすることらしい。では、次にクラウンジュエルの意味を調べる必要がありそうである。
クラウン・ジュエル(王冠の宝石)
王冠の宝石、つまりクラウン・ジュエル(Crown Jewels)とは、企業の優良資産、ドル箱事業を指す。敵対的買収が発生した場合、このクラウン・ジュエルを処分してしまうという防衛策が採用されるケースがある。ターゲットになっている企業のドル箱事業がなくなれば、買収の動機が希薄になる。
(出典:「敵対的買収のビジネス用語」)
つまり、焦土作戦とは被買収企業が優良資産やドル箱事業を売却してしまうことにより買収企業のうまみを削いでしまうことらしい。今回で言えば、ニッポン放送が優良資産であるポニーキャニオンを売却してしまうことによりライブドアのうまみを削いだということになる。

4660-relationship左図(散歩道 kuyou.exblog.jpさんよりお借りしました)はニッポン放送の資本関係図である。この図のようにニッポン放送が保有するクラウンジュエルにはさまざまなものがある。今回はその中のポニーキャニオンだけだが、今後は他のクラウンジュエルも売却対象となる可能性があるかもしれない。ニッポン放送が保有するポニーキャニオン株は56%もある。そしてこれは優良な資産であると思われる。法律に明るくないので、これを取締役会だけの判断で簡単に売買できるものなのか私にはわからない。しかし私には重要な決議なので株主の意見を聞かずに売れるとは考えにくいと考えるがどうなのだろうか…。どちらにしても、今回の浅はかな行動によりニッポン放送はますます株主軽視の姿勢を世間にアピールした格好にはなったと思う。もう少しニッポン放送はライブドアにばかり目を向けてないで、他の株主、投資家や世間にも目を向けた方がいいのかもしれない。少なくとも日経新聞(3月13日7面)によれば、村上世彰氏は激怒したそうなのだから…。

4660-20050314.tそして今日のニッポン放送の株価も面白いことになった。先週の金曜日まで6300円だったのに今日の終値は7150円…。どういうことだろう?フジテレビ<4676>による新株予約権発行による希薄化懸念がなくなっただけでこんなに上がるものだろうか。ニッポン放送って上場廃止が決まったようなもんだったのではなかっただろうか。私にはちょっと過熱しすぎてるような気がするのですが…。それとも上場廃止の懸念よりも投資家はプロキシーファイトへの参加意欲のほうが強いのだろうか?本当に日本人ってのは「祭り」好きが多いのかもしれない…。
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