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March 27, 2005

ニッポン放送と顧客満足

「ライブドア傘下になった場合は降板する」。タレントのタモリ、野球解説者の江本孟紀、歌手の中島みゆきといったそうそうたる出演者らから、現経営陣を擁護する声が一斉に上がり、その意思は多数の新聞やテレビで報道された。しかしその一方で、番組を降りることは「リスナー無視」と批判するタレントもいる。人気お笑いタレント・ナインティナインの岡村隆史は、同局の深夜の看板番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」で、「ニッポン放送がそのリスナーを大切にしていますって言うてんのに、パーソナリティー自体がリスナーを無視してしまってる」と批判。さらにWEBサイト上で「リスナーを大事にしているのであれば、リスナーを無視して経営が変わったらパーソナリティを降りるという事を発表するのはよくないと思う。それでなくてもリスナーは不安やろうに・・・」とコメントを寄せた。
(出典:livedoorニュース【ライブドア・PJニュース】2005年03月25日20時05分)
先日タモリなど多くの芸能人がニッポン放送がライブドアの傘下に入ったら番組を降板すると宣言した。一体何故なのだろうか?苦楽を共にしてきたニッポン放送の社員の声を代弁しているつもりなのだろうか?それとも、仕事の関係上言わされているのだろうか?前者であれば、そのタレントに問いたい。また後者であれば、ニッポン放送社員に問いたい。あなた方は一体どういうつもりなのだ、と。タレントが辞めるというのも単なる脅しなのかもしれないが…。

タレントが同情しているのであれば、タレントは自分自身とニッポン放送社員のおかげで成り立っているとでも思っているのだろうか?仮にニッポン放送が言わせているのだとすれば、ニッポン放送はタレントを道具だと思っているのか?今回の件ではニッポン放送が降りようとするタレントをとどまらせる動きを耳にしないことが気になる。実は後者なのではないかと考えてしまう。

ニッポン放送のパンフレットに顧客満足を謳っているかはわからないが、企業のパンフレットなどに顧客満足の追求などと謳われているものは少なくない。今回の件で、ニッポン放送が株主軽視だけではなく、顧客満足さえも考えていない会社であることがわかったように思う。ニッポン放送の場合は、顧客とはリスナーである。顧客であるリスナーがタモリなどのパーソナリティが降りることを望んでいるようには思えない。リスナーはそのパーソナリティが好きだから、そのラジオを聴くのである。こんなにテレビが普及しているのにだ。リスナーがそのパーソナリティを降ろすことを考えることはあるが、パーソナリティから降りる権限はあるのであろうか。どうしてもやむをえない場合を除いては、プットオプション(やめる権限)はなく、コールオプション(やり続ける義務)しかないのではなかろうか。もうすでにやっているのかもしれないが、せめてパーソナリティの降板を防ぐべきなのではないだろうか。本当に顧客満足を考えているのであれば…。またそのパーソナリティ達が止めてしまった後で、ニッポン放送の視聴率が上がるなどとはとても思えない。普通に考えれば、視聴率は下がるのだから経営判断としてもパーソナリティたちを引き止めないのはおかしい。ここでも利益度外視で、相変わらずの株主軽視の匂いがするのは気のせいであろうか?

そしてやはり何よりナインティナイン(以下、ナイナイ)の岡村隆史をほめたい。ニッポン放送に出演しながらの発言である。今後はニッポン放送社員とギクシャクするかもしれない、そして自分よりも芸能界のランクでは上の芸能人にも喝を入れている。芸能界には少々いづらくなったかもしれない。そう考えると、ナイナイの岡村の勇気は本当にすごいと思う。岡村と同じ環境に立たされたとき、岡村と同じ発言が出来る人がどれほどいるのであろうか?

今回は岡村隆史という漢が侍に思えた…。
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Comments

倉本聰さんは,インタビューで降板の理由について
このように述べておられます。

http://www.sankei.co.jp/news/050327/morning/27kei002.htm

タモリさんは,ニッポン放送に出演したことがメディア
デビューだった方。
中島みゆきさんは,亀渕さんに直談判で口説き落とされ
たことがきっかけでオールナイトニッポンのパーソナリ
ティーをはじめられた方。
市川森一さんは,まだ脚本家になられる前の駆け出しの
放送作家のころからニッポン放送に出入りしておられた
方。
萩本欽一さんは,「欽ちゃんのドンとやってみよう!」
をニッポン放送ではじめられた方。
江本さんは,「ベンチがアホでは野球はできん」発言で
クビ同然に野球生活にピリオドをうたれて困っておられ
た時,ニッポン放送に解説者として「拾われた」方。
そして,倉本さんは,上記のとおりニッポン放送OB。

どの方も自分の人生の原点ともいえる時期にニッポン
放送と出会い,亀渕さんなど現経営陣と共に仕事を
してきた方ばかりです。
彼らにとって,亀渕さんらは,ニッポン放送の経営者
という以前に,仲間・同志(あるいは恩人)なので
しょう(市川森一さんもそうおっしゃっていました)。
ニッポン放送にはひとかたならぬ思い入れがあり,
亀渕さんらの窮状を見過ごすことはできないという
思いもあるのでしょう。(これらの方の降板表明は,
新株予約権発行の審尋の際に,書面として提出され
たもの=新株予約権発行が認められるよう手助けす
る手段だったんですよね。要するに,ライブドアに
対する抑止力となることを目的とされた降板表明
なわけで)。

また,なにがリスナーのためになるのかという考え
方もさまざまです。
例えば,中島みゆきさんが,亀渕社長を追いやった堀江
氏が経営するニッポン放送の番組に,心にもやもやした
ものを抱えながら出演したとして,みゆきさんのファン
はうれしいのでしょうか。
自分が十分な力を発揮できる環境でしか仕事をしない
というのも,これもまた一つのプロ意識,リスナーに
対する愛情ともいえるのではないでしょうか?

Posted by: ぽんた | April 14, 2005 at 01:12 AM

コメントありがとうございます。

自分の力が十二分に発揮されないので出演しないのがプロだということですね。なるほどなぁと思わされました。勉強になりました。しかし、本当にそうなのでしょうか?

会社が乗っ取られて自分のお世話になった経営陣から違う経営陣になった会社に勤めていた人が知り合いにいます。しかし彼は経営陣が変わり、会社の雰囲気までも変わってしまった会社で働いております。その会社の雰囲気に慣れるのにも大変だったようですが、彼は慣れようとがんばり続けてました。つまり彼は「十分な力を発揮できる環境」ではないところで働いてました。そんな彼は十分な力を発揮できる環境で働かないのでプロではないのでしょうか?

彼の仕事は違って、MCの方々の仕事は公共性が高いので状況が違うかもしれません。しかもタモリ氏などは職場が選べるほどの人達だと言うこともあるかもしれません。また他局などからでも十分仕事を得られるなどの理由があるかもしれません。

私のようなサラリーマンには経営陣が変わるからという理由だけやめることはできません。特に家族がいれば、銭を稼ぎ続けなければならないからです。ですから、会社の雰囲気や経営方針などが変わったとしても、会社にしがみつこうとするでしょう。被買収企業の社員はリストラの対象になりやすいですからなおさらのことです。

やはりサラリーマンとタレントの職業の性質の差がかなり大きいのかもしれません。それと、考え方は人それぞれと言ってしまえば、それまでなのかもしれませんが…。

Posted by: Drunk-dragon | April 16, 2005 at 06:49 PM

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